千葉県立下総高等学校Shimofusa High School

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自動車部 全国大会を振り返って

9月29日(土)に栃木県のツインリンクもてぎにて開催された本田宗一郎杯Hondaエコマイレッジチャレンジ2018第38回全国大会において4連覇を果たした本校自動車部。

前2回はドライバーに注目して話を聞きましたが、今回は他の部員にも話を聞いてみました。

 

まずは全国大会初参加の1年生。

小関くんは「1日しかできなかったのが残念でした。全日程やって学べることはすべて学びたかったです。」と話してくれました。

本来は29日(土)に練習走行、30日(日)に決勝走行が行われる予定でしたが、今回は台風の影響で練習走行日を決勝走行に置き換え1日に短縮されて実施されました。常に先輩から何か学べることはないかと貪欲な姿勢で部活に挑んでいる小関くんとしては非常に痛い日程変更だったようです。

もてぎ大会の時と違ったことはなにかあったかと聞くと「もてぎ大会の時はストップウォッチを任されたけど失敗したんです。でも今回はOBにいただいた新しいストップウォッチの機能が良くて、ミスもしませんでした。」と話してくれました。

8月に行われたOB会で寄付していただいた品々、ストップウォッチ以外にも救急箱も大活躍していました。OBの皆様、本当にありがとうございました。

 

改善された点は他にもたくさんあったようです。

2年生の堀口くんは「トランスポーター(マシンを輸送するための器具)を改良したことで会場でタイヤを取り付ける作業が省け、ピットの作業スペースが確保できて動きやすかったです。」と話してくれました。

改良されたトランスポーター。上下2台のマシンを運べる。

これまでのトランスポーターはタイヤが取り付けられる穴にベルトを通すことでマシン本体を固定して運んでいたので、会場に到着してからタイヤを取り付ける必要がありましたが、新型はマシンの底面を直接ボルトで固定できるように改良することで事前にタイヤを取り付けた状態で運べるようになりました。

そうすることでレース前にタイヤを取り付ける手間が省け、作業時間だけでなくそれに要していたスペースも空き、他の作業がスムーズに進んだのが良かったと話してくれました。

 

そんな堀口くんはタイヤの取り付けがない分空いたスペースで、自身が担当した取り付けステーに大会当日渡されたトランスポンダ(大会で配布される計測装置)を取り付けていました。

 

当日まで物がないのでちょっと心配な面もあったと思いますが、取り付けてみるとピッタリで、本人も大仕事を終えた気分で満足そうにしていたのが印象的でした。

 

同じく2年生の前﨑くんは「自分たちから見るとしっかりして頼りになる先輩でも、失敗してしまう場面をこれまでにも見てきて不安に思っていました。」と言います。

それでもチーム全体でフォローすればと思い、3年生が見落としたことを自分がフォローして、1年生が少しでも安心して作業ができるようにと心がけたそうです。

「でも実際は1年生がうまくフォローしてくれた形になりました。積極的に何かないか聞いてきてくれることで指示が出しやすく、自分が成長させてもらえたと思います。」と話してくれました。

1年生部員の積極的な行動に刺激を受けた2年生。来年は自分たちが全体を引っ張って頑張らなくてはいけません。

「まだ自分の知識は全然足りません。3年生は部活動の期間が残り少ないですが、聞けることをたくさん聞いて、次年度後輩にそれを的確に伝えられるようにしたい」と前﨑くんは話してくれました。

 

最後の全国大会を終えた3年生の石塚くんは「あっけなく終わった」と少し物足りない様子でしたが、

「人の配置ミスや車検時のチェックミスがあったものの、昨年までのような機械的なトラブルはなくて良かった。トラブル前提で挑んだのが良かった。」と話してくれました。

 

水上くんも「車検時に燃料ホースに栓をしたままエンジンをかけたせいで燃料にエアが大量に入ってしまいました。そのエア抜きに時間がかかってしまい、エンジンの暖機時間が少なくなってしまいました。」と悔いが残った様子。

日程変更もあったものの時間の管理は課題だと話してくれました。

「大会前に大会の流れをシミュレーションしようと話しているんですけど、時間がなくてできませんでした。来年は絶対にシミュレーションしてほしい!」

 

西賀くんも事前準備の段階で自分のミスでみんなに迷惑をかけてしまったと反省の弁が最初に出てきました。

4連覇という偉業を成してももっとできたことがあったんじゃないかと、3年生は悔いばかりが残るようです。その思いを後輩部員たちはしっかり受け止めて、また来年度頑張ってもらいたいと思います。

 

3年生で副部長の秋山くんは「3年間の大会、どれもトラブルばかりでした。」と言います。

今回も大会中は大きなトラブルがなかったものの、大会にたどり着くまでがトラブル続きでした。

「でもその分、普通には経験できないことをたくさん経験することができて、変な運が強いなと感じています。」と話してくれました。

秋山くんの言うとおり、やってきたことは失敗も含めてすべて経験です。それをただの失敗としてとらえるのではなく、経験値を積んだのだと思ってこの先直面する課題に大いに役立てていってもらえたらと思います。

 

11月には日本自動車大学校(NATS)でエンジンをモーターに積み替えてのEV競技会が開催されます。こちらは規定の2時間以内にコースを何周走れるかを競います。3年生にとっては最後の大会です。2時間の耐久レースになるのでまずは体調をしっかり整えて、有終の美を飾れるよう精いっぱい頑張りたいと思います。