千葉県立下総高等学校Shimofusa High School

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自動車部 逆境に負けるな

台風15号の猛威に見舞われた千葉県。

本校のある成田市も停電が続き、本校舎は無事だったものの、部室や工場は電気の復旧が遅れ、ようやく本日午後に停電が解消されました。

全国大会が今月末に迫っている自動車部では停電中も健気に活動を続けていました。

 

エンジン班は電気が復旧してさっそく動力実験に取り掛かっていました。

停電中は予定を前倒ししてエンジンの分解整備を行っていたそう。

「本来は動力実験を行ってセッティングをしてからオーバーホールをして、その後に同じセッティングで同じ値が出るか最終確認をするのですが、先にオーバーホールをしてからセッティングを行うことにしました。」と話してくれたのは3年生の前﨑くん。

順序を変えたことでセッティングを探っている間の汚れが多少影響することもあるかもしれませんが、

「それよりも休校になった3日間が痛かったですね」と言います。

単純に作業ができない時間が惜しいと、もどかしい思いで過ごしたようです。

「時間が削られた分、赤のマシンについてはセッティングにそんなに時間をかけていられなくなりました。」と一緒にエンジン班で作業をしている2年生の小関くんも渋い顔で話してくれました。

前﨑くんは

「休校や停電と作業が滞ってしまいましたが、夏休みにたくさん実験した成果を存分に発揮できたらと思います」

と話してくれました。高校生活最後の夏休みのすべてを注ぎ込んだエンジンの実験と改良、台風の影響なんかに負けてなるものかと気合十分です。

 

タイヤ班でも「やることは山ほどある」と鬼気迫った様子です。

タイヤ班は普段からそれほど電気を使っているイメージはなかったので影響が少なかったのではと思いましたが、2年生の篠田くんはとんでもないと首を振ります。

「ベアリングの掃除をするのにコンプレッサーを使ったり、スポークを固定するのにはんだごてを使ったりと、思った以上に電気を使う作業も多くて、できる作業を選ばなくてはいけませんでした。」

こちらも単純に作業時間を削られた休校3日間が痛手だったようで、あれもこれもとやるべきことを確認して忙しそうでした。

 

ボディー班ではスクリーンと同じ材質を使って同じ製法で作ろうとしていたベンチレーション機構のエアロパーツですが、加工するのに使用するストーブが停電で使えず、間に合わないので材質も製法も変更を余儀なくされてしまいました。

電気が回復した今日は何をやっているのかとのぞいてみると、2年生の捧くんが工作機械を駆使してハンドルを作っていて、

 

「2週間前になってようやくこの作業です。頑張って間に合わせます。」と焦っていました。

 

パソコン班をのぞいてみると、2年生の牛玖くんが大会に持っていく道具のリストを確認しているところでした。

パソコンが使えなかったからこれも今日から?と聞くと、

「パソコンはたまたま停電前に満充電だったので、停電中もこの作業をしていました。」

と意外な答え。それでも休校の3日間は作業が進まなかったので無傷とはいきません。

 

どの班も台風の影響で作業の遅れが目立ちました。それでも電気がない中でもできる作業を見つけて進め、電気が回復したらすぐに予定通りの作業に取り掛かれるように備えておいたことで、なんとか大会に向かって前進できているようでした。

この逆境をみんなで乗り越えて、大会で良い記録が出せるように頑張っていきましょう!

 

全国大会は9月29日(日)栃木県のツインリンクもてぎにて開催されます。