千葉県立下総高等学校Shimofusa High School

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自動車部 EV走行会

11月7日(土)に日本自動車大学校で行われたEV走行会に参加しました。

当日の天気予報では降雨が心配されたのですが、気温も上昇して時折青空ものぞく好天に恵まれました。

 

「1年生だった昨年とは違って、今年は後輩に教える立場になったことを意識していました。」と言う2年生の郡司くん。

「(感染予防対策として例年より)短い時間で行われたことで、教えられることも少なかったと思いますが、雰囲気は伝えられたと思います。」

新年度が始まったばかりは休校が続き、参加予定だった大会もすべて中止になってしまい、例年行われる作業に遅れが出たり、自分たち自身も成長する機会を奪われました。それでも後輩を育てるという大事な仕事はずっと気にかけてくれていたようです。

そんな責任感の強さを買われたのか、今回は走行中のドライバーとの通信役を任されました。

↑声が聞き取りやすいように無線で通信するときはマスクを外していました

「音がそんなにクリアじゃないことに戸惑いました。自分が聞き取りにくいと感じたので、相手にとってもそうなのかもと思って、相手に聞きやすいようにしゃべるように気を付けました。」

と冷静に自分の役割を理解して通信役を全うしてくれた様子。しかしそれだけで満足するような郡司くんではありません。

「先生や先輩に指示されるままにドライバーと会話をしているだけで、それがどんな意味を持っているのかちゃんと理解できなかったことが、まだまだだなと思いました。これからは人に頼らずに自分で会話の内容を考えて、ドライバーと通信できたらと思っています。」

次のエンジンの走行会でも活躍を期待しています。

 

そんな郡司くんと通信をしていたのは、これがドライバーデビューとなった1年生の岡﨑くんです。

↑視野を確保して慣れさせるため、最初はアッパーカウル無しで走行練習

最初に感覚をつかむためにアッパーカウルを取り外した状態で走行しましたが、帰ってきた直後に感想を聞くと「怖かった」と話してくれた岡﨑くん。

↑いよいよアッパーカウルを取り付けての走行!

それでも、後日話を聞くと、「思っていたより乗り心地は悪くなかったです。」と返してくれました。岡﨑くんはその後、アッパーカウルも取り付けて合計7周を走りました。

 

「下り坂の後のヘアピンカーブが難しいと感じました。」と技術的には苦戦したようですが、周回数を重ねるごとに感触はつかめてきたと言います。

↑走行前に先輩ドライバーとコースを確認

今後の走りについて尋ねると、「今回は走ることに集中しすぎて、後ろから別のマシンが来ていることに気が付かないこともあって、周りが見えていませんでした。次からはもっと周りを見て走れるようにしたい。」と意気込みを語ってくれました。

先輩ドライバーである3年生の篠田くんは「ヘアピンカーブは結構きついんですよ。だから、あそこは焦らないで曲がることを意識してほしい」とアドバイスをくれました。

とは言え自分自身も「勘が鈍っている」と感じたそうです。

篠田くんは「本来ならなかったはずの大会を、走行会という形でシミュレーションできたのは良かった」としながらも、「本番の大会のような緊張感が出せなかった」ことを悔やんでいるようでした。

「その分気楽に走ることができたのは良かったとも言えますが、後輩たちが来年ちゃんとできるのかが心配」と話してくれました。

次のエンジンの走行会への意気込みを聞くと、やはり「今度も大会と同じ形をとってもらえるので、後輩を育てることを意識してやっていかないと」とドライバー視点というよりは先輩視点に切り替わっていました。

 

部長の小関くんは

「3年間やっていても全部を理解するのは難しいです。それでも走行会を通して2年生には再認識してもらえただろうし、1年生にも雰囲気を味わってもらうことはできたんじゃないかと思います。」とやはり後輩を気にかけていました。

どの先輩に聞いても後輩を案ずる言葉が出てきて、大会を経験させてあげられなかったという気持ちもあるでしょうが、これほど先輩たちに愛されている後輩は幸せ者だなと感じました。

それでもエンジン班に所属している小関くんは「次回のエンジンの走行会は、ライバルチームも参加するので、エンジン班としていい記録を出したい」と意気込んでいました。

 

練習走行会という形でしたが、それぞれ次に向けての課題も見いだせたようです。

次のエンジンの走行会は11月22日(日)、同じく日本自動車大学校で開催されます。EV走行会と同じようにチーム員以外の入場は制限されていますが、現地に足を運ばなくても皆さんの声援はいつも届いております。次回もぜひとも熱い応援をよろしくお願いします。